烏賀陽弘道氏がオリコンを反訴
http://www.asahi.com/national/update/0208/TKY200702080313.html
オリコン、雑誌記事めぐりフリーライターを提訴
2007年02月08日19時10分
音楽市場調査会社「オリコン」(東京都港区)が、音楽ヒットチャート集計の信用性に疑問を投げかける雑誌のコメントや記事で会社の名誉を傷つけられたとして、フリーライターの烏賀陽(うがや)弘道さん(44)に5000万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。烏賀陽さん側は「提訴は裁判制度の乱用」などとして8日、反訴した。
訴状などによると烏賀陽さんは、雑誌「サイゾー」の編集部が執筆し06年4月号に載った大手芸能プロをめぐる記事で「オリコンは予約枚数売り上げもカウントに入れている」などとコメント。「アエラ」03年2月3日号では、取材をもとに「『オリコンの数字はある程度操作できる』という噂(うわさ)はあった」との署名記事を書いた。
反訴とは被告が原告を訴え返すことだが、その理由は以下の通りとのこと。
また、烏賀陽氏本人からも、「今回のオリコンの提訴は単純明快な言論弾圧だ、民事司法の形を借りた脅迫行為だ、雑誌を媒介していながら書いた個人を訴えるとなると誰の身にも起きる可能性があるのではないか」等の発言があった。私が一番重く受けとめたのは、5000万円の訴訟を起こされた場合には、たとえ勝ったとしても裁判費用が719万円(日弁連の旧規定に従うと着手金219万円+請求金額の10%の500万円、ちなみに現在は弁護士報酬は自由化されていて、烏賀陽氏は実際かなりまけて貰っているらしい)かかってしまう現実である。
集まった記者たちからは、現在の烏賀陽氏の執筆活動にどのような支障があるのかという質問が出たが、それに対しては、訴状が届いて以来裁判に関すること以外の仕事が全くできなくなったという。いわく従来の仕事が完全に破壊されている状態だという。具体的に言えば、裁判の資料作り、そのチェックや手伝い等。実際には、本来なら2月に脱稿予定の本が、この訴訟騒動のために中断せざるを得なくなったらしい(計3冊が棚上げとなっている)。
烏賀陽氏の当面の目標は、まずは裁判に勝つことであるという。今回の訴訟はフリーランスの問題、音楽業界の問題を超えて、憲法で謳っている言論の自由への挑戦行為であるから、身体を張ってでもくいとめると現在の心境を語っていた。
【個人的雑感】
烏賀陽氏については、知人の友人ということで今回の訴訟の件で初めて知り、今日の会見もその知人経由で知った次第。オリコンが訴えたことについては、オリコンもケツの穴が小さいよなと思わないでもなかった。もし現社長の父上の故、小池聡行が社長だったらこうしただろうかと強く思った。この訴訟騒ぎでオリコンは自らの価値を自らで貶めてしまったのではないかと感じている。また、個人を狙い撃ちするSLAPPは到底許されるものではなく、そういうことを行なえる企業の感覚は普通の感覚とかなりずれていると思わざるを得ない。
烏賀陽氏の仕事をする余裕がないという現状については非常にお気の毒というしかなく、私はまだカンパなどの支援をしていないが、今回直接お話を伺って、是非カンパしようと強く思った(後方関連サイト参照)。
烏賀陽氏も今回のことをきっかけに今後の執筆活動の幅が広がるのではないだろうか。正直言って彼の著作は読んだことがないが、今回の一件が済んでその顛末を書いてくれたら読みたいと思った(そういう本を書く予定はないかという質問も今日出た)。
ちなみに、今日の会見は、東京地裁の司法記者クラブというところで行なわれ、約20名分の椅子は満席、立ち見(立ち取材)あり、テレビカメラ2台も来ていた。私は、知人から情報を得て、どういうものかも判らず「重大な発表」があるらしいという好奇心から出かけた。記者クラブはクラブに属する人間しか入室できないという原則があるらしく、属していない私は、属する旨の書類に署名したりして、超場違いな気分を味わったが、見た目的には溶け込んでいたような気がする。最近強く思うのだけど、やはりバーチャルネームではなく自分の実名で報道(っていうか発表)してこそ、自分の書いたものにプライドが持てるのではないか。今回のような取材をすると一層そういう思いを強く感じる。
◯関連サイト
烏賀陽ジャーナル 烏賀陽弘道氏本人のホームページ
烏賀陽氏を支援するカンパ活動
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